2006年2月5日日曜日

大学生の就職先が村

 今日からブログ更新を再開する。中国ネタでいく。


 中国では大学以上の学歴を持っている人を農村で働かせるために努力している。そして、このような政策を打ち出した。


 大学卒業生が農村で仕事をすることを希望すれば、村と契約を結んで農村で三年間働く。初年度月収2000元(約30000円だが、物価を考えると日本の月収30万の水準に相当する)で、二年目以降は月収500元ずつ増える。そして三年後には条件付で北京市の公務員に転職できる。


 決して低くない月収と三年後の北京入りの保証が魅力的で、今年卒業の大学生の応募が殺到したという。


 中国政府の最近の重要な国策の一つは人材の確保である。この政策の背景には海外への人事あの流出もあるが、国内での外資系や私営企業が優秀な人材を高給料で雇って、公務員と国営企業で働く人材が減ったことがある。


 そのために、公務員給料を上げると同時に、年金や医療保険保険、そして住宅の保障など外資や私営企業に無い条件をを売りにしている。これらの政策が功を奏し、人材の「外流」が緩和されてきている。


 この大学生を農村で働かせる政策も全体の政策の一つの具体的なものである。


 農民農村農業の「三農問題」は中国が今抱えている最大の社会問題で、政府が一番力を入れて解決したい問題である。そしてその解決には「金」「人」「制度」が必要であることがわかってきているので、その一つ一つを農村につぎ込んでいくことを実際に政策を通してやり始めている。


 これからの中国農村の変化が中国の2010年以降の発展を予測する最重要なパラメータになるだろう。


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