2007年6月16日土曜日

諦めたら諦められる

 身近に悩みながらも頑張っている人がいる。その人からいつもパワーをもらう。


 物事を要領よくこなす人ではない。失敗も多い。しかし、その人はいつも前向きに次から次へと努力する。


 諦めないで努力できることは才能だと思う。その人にはその才能を持ち合わせていると思う。諦めずに努力する姿を見てるとこちらにもパワーが湧いてくる。


 諦めるのは追い込まれたときに多い。しかし、実は追い込まれなくても、目標を忘れたときに人は簡単に諦めてしまう。


 何らかのきっかけで、ある目標のために努力しようと決めても、その目標を常に意識していないと、いつの間にかその目標が忘れ去られてしまう。思い出しても、また時間がたつと、その目標がどうでもよくなってくる。


 目の前の状況が変わってしまい、あの時なんでこの目標のために努力することにしたのかも曖昧になる。あの時の強かった気持ちもほとんど再現できなくなっている。こういう状態では、その目標を諦めるときがいい。


 本人が諦めてしまえば、応援してきた人もいずれに応援を諦めてしまう。本人よりもその努力に責任を持つ人がいないからだ。諦められないうちに、再び努力をすればいいが、多くの場合は諦められてから初めて後悔する。


 成功した人は目標を紙に書いて毎日見るという。それほど人間は目標を忘れて諦めやすいのだと僕は理解した。



2007年6月15日金曜日

バスもタクシーも

 ずいぶん前に録画したNHKスペシャルを見た。長距離バス業界の話だ。


 簡単に説明すると、規制緩和後、長距離バス業界に新規参入が続出し、業者の数が緩和前の2.4倍にもなった。そのせいで、過度競争が起こり、バス料金がどんどん下がっていく。今は多くの業者は法律で定められた最低の価格よりも低い価格で旅行会社から仕事をもらっている。そうでもしないとやっていけないという。


 収入が減るため、バスの運転手の収入が減るだけではなく、仕事が前よりきつくなった。番組で取材した運転手の年収は緩和前の600万から400万くらいに落ちた。1回の運転で二人交互で全部10時間以上も走ることも多い。仕事の間の時間は何時間かしかないため、家の帰らずに会社で仮眠を取る。一回家を出ると、一週間くらい家に帰れない。休みも週一日しかない。


 さらに会社が整備点検にかけられる金も減った。運転手の過酷な仕事環境と安全性を十分に確保できていないバスで、事故が多発している。


 タクシー業界も似たような状況だ。過度競争によって値引き競争になり、ドライバーの収入がどんどん減り、仕事環境もどんどんきつくなっていく。



 この話には非常に違和感を持つ。規制緩和が悪いと思わない。問題は無謀な新規参入と業界内の不協力にあると思う。


 実際顧客にとっては、全体的には低価格高サービスの方向にこの二つの業界が変化しているのは確かだ。しかし、運転手たちが犠牲になっている。最近になって顧客の安全も犠牲になってきた。


 規制緩和によって新規参入が可能になり、業界で競争が起き、提供するサービスが向上されていく。競争に敗れた会社が業界から撤退し、いいサービスを提供できる企業だけが生き残る。また値段も需給によって適正レベルに落ち着き、利益率が下がり、新規参入が収束する。これが本来あるべき変化の過程だ。


 しかし、実際では過多の新規参入によって値段がどんどん下がっていくにもかかわらず、ほとんどの会社は撤退しない。つまり皆で我慢して競争し続ける。これによって価格は適正価格よりも低いレベルで維持されてしまう。低すぎる価格のせいで、どの会社も利益をほとんど出せないが、いままでの蓄積で何とかやっていく。


 そのうち体力がなくなり、撤退が増え、供給が減り、価格が上がってくるはずだが、実際いったん低い価格の時期が長く続いてしまえば、顧客は値上げに強い抵抗を示すようになる。それを危惧して価格を上げられない会社が多くいる。タクシー業界で実際この状態にあると思う。


 思い切って値上げに踏み出すのは唯一の解決策だが、団結してそれを出来る地域が少ない。誰かが裏切れば、値上げを実行した会社が大損をするからだ。何も出来ないまま共倒れになるのはオチだ。


 バス業界は旅行会社から低い値段を提示されてもそのまま受け入れるしかないのも、一揆団結ができないからだと思う。法律で定められている値段以下で仕事を請けないと、ほかの誰かが受けてしまうのだ。悲しいことに、その受ける会社も利益を出せない。それでも仕事がないよりはいいのだと。



 みんなそれぞれ自分の利益を追求する結果、業界全体が損をしている。非協力的な過度競争が全参加者にとってマイナスなのだ。しかし、分かっていてもこの状況から抜け出せないのは、現実に起きている囚人のジレンマの例だ。



2007年6月14日木曜日

ショック

 今日大学の健康診断を受けてきた。かなりのショックを受けた。


 体重が思ったよりはるかに増えている。いままで一度の大きく体重を増やしたことがなかっただけに、衝撃が大きい。


 実は去年の同じ時期よりちょうど10キロ太ってしまった。


 大学四年間体重はまったく変わらなかった。高校のときはもうちょっとやせていた。だからいままで、大きく太ってしまうことに対して、心の準備も体の準備も出来ていない。いま両方戸惑っているところだ。


 太った理由ははっきりしている。大学の四年間はずっと通学のためにほぼ毎日往復で40分くらい自転車を乗っていた。これが運動としてちょうどよかった。しかし去年の3月に大学の近くに引っ越してしまい、歩いてすぐなので、通学による運動がなくなってしまった。


 そのために歩く時間を意図的に増やしてきたが、やはりその量は40分間の自転車よりはぜんぜん足りなかった。


 これで今年のテーマが一つ増えた。生活習慣と毎日のスケジュールを考え直して、これから一年間で5キロやせることだ。(前はちょっとやせていたので5キロやせたらちょうどいい。)すでにいまの習慣で毎日の時間の使い方がほぼ固定しているから、スケジュールを作り直すのが一番大変だ。


 頑張るぞ。



2007年6月13日水曜日

模試の採点を電車で?

 今日電車に乗っていたときの話だ。


 座れなくて、座席の前に立った。目の前に座っているのは同じ大学生(大学院生)だった。別にこれはよくある場面だが、問題は彼はとある大手予備校の模試の採点をしていた。


 予備校の模試の採点は基本的にはその塾の先生たちと、バイトの大学生がやる。予備校側が解答用紙を冊子にし、それを採点基準と一緒にバイトの大学生に渡す。採点者はその基準に従って採点をし、必要であればコメントやアドバイスも記入する。最後に採点者は自分が採点した解答用紙にサインをし、それを予備校に返す。予備校でまたそのチェックを行い、集計して、成績となる。


 その採点作業をその大学生が電車で僕の目の前でやっていた。


 解答用紙の冊子はただ複数枚と閉じているだけで、模試の名前、受験者が解答用紙に書き込んだ個人情報(氏名、在籍学校名、クラス、出席番号、受験番号、受験した校舎)についてはまったく伏せたりはしていない。


 つまり、彼の前に立っている僕からは、それらの情報は全部丸見えだ。実に簡単にそれを全部読み取れる状況だった。同じように隣に座っている人も簡単に見えるだろう。


 個人情報の管理がこんなにいい加減なのは、予備校と彼個人両方に問題があるだろう。最終的にはその管理を徹底的に出来ていない予備校が責任を取らなければいけないだろう。同時に大学生の防犯意識の低さにも呆れた。



2007年6月12日火曜日

東大 as ナンバー2

 こんなニュースがあった。


阪大と大阪外大が統合へ、学生数は国内最大に…改正法成立(読売新聞 - 06月12日 20:02)


 内容を簡単に言うと。大阪大学と大阪外国語大学(両方とも国立大学)が今年の10月に統合することを、衆議院本会議で可決した。これによって新阪大の学部学生数が東大を超え、国立大学での日本一になるということだ。


 国立大学の統合は国会の可決が必要だということにまずちょっと驚いたが、規模が東大以上の国立大学が誕生することにも驚いた。


 日本では、国からもらう国立大学の予算は学生数によって決まっている(そのうちこのやり方が変更されるといわれているが)。ということは、新阪大が東大よりも多くの学部予算をもらえるということだ。(実際大学院の人数は東大が多いし、研究所の予算もあるから、結果的には合計で東大の予算が多くなるが。)


 これは東大にとっても大きな脅威だろう。学生数も予算も大学にとって重要な資源なので、その資源の使い方次第では、新阪大は一部で東大に勝るようになるかもしれない。


 京都大学が受験者全入になっても東大は定員割れにならないといわれているが、少子化による競争激化の影響で東大も危機感を抱いているのは確かだ。行なったことにない大学説明会を近年日本中で行なうようになったし、オープンキャンパスなどのイベントも充実させている。


 大学の真の価値をどう評価されるべきかはいまだに解決されていない課題だ。だから各大学が一生懸命アピールをして、少しでも存在感を高めようとする。


 しかし、もしかしたらたとえ真の価値がは評価され、提示されても、受験生とその親はそれで自分の志望校を変えたりしないかもしれないね。



2007年6月11日月曜日

読書 イキガミ 間瀬元朗


 


 今日からブログ復活。


 ネタは漫画。たぶんすでに読んだ人も多いと思うが、本当にいい漫画だ。</P>
ラジオでこの漫画を薦めているのは何回か聞いて、買ってみることにした。そしてやはりはまってしまった。


 全国民が6歳のときに予防接収を受け、全体の1000人に1人の割合でカプセルを体の中に注入される。カプセルを注入された人は17歳から24歳の指定された時刻で死ぬ。


 本人も家族も、誰もその死ぬ時刻を知らない。知っているのは国だけ。国がその死亡時刻の24時間前に本人に死亡予告書、通称「逝き紙」を届ける。


 この漫画はこのイキガミをもらった若者の24時間を描くものだ。


 メッセージ性があって、深い漫画だ。しかもいろんな側面から問題提起をしている。


 内容はちょっと重いので、そういうのはどうしてもいやな人にはお薦めしないが、それ以外のみんなにお薦めです。


 特に10代20代のみんなに。


 是非読んでみてください。