2006年1月14日土曜日

変な中国語

 最近、女の人がマッサージを受けながら中国語でマッサージ師と話す香酢のCMがある。このCMの中国語はかなり不自然なものだ。
 マッサージを受けている女の人がマッサージ師に対して、「きれいですね」といって、マッサージ師が「そんなことないですよ」というやり取りなのだが、ここで変なのは、「そんなことないですよ」の直訳の「没有這回事」をマッサージ師が中国語で言っていることだ。



 確かに、「そんなことないですよ」を直訳すると「没有這回事(mei2you3zhe4hui2shi4 メーユージェホイシー)」となるが、中国語ではこれは割りと強い否定なので、ほめられたときの謙虚な気持ちも込めている答え方ではなく、相手の言っていることを否定する意味になる。
 だから、ニュアンス的には、マッサージ師は「きれいですね」といわれて、「何を言ってるんだ、違うよ」と答えたことになる。これはいくらなんでも誤訳だといわざるを得ない。
 このようにほめられたときに、中国語での一番普通な答え方は「過奨了(guo4jiang3le0 グォジャンレ)」である。これを日本語で直訳すると「ほめすぎですよ」となり、ぴんとこないかもしれないが、日本語では「そんことないですよ」というように中国語ではこの言い方は同じ気持ちを表す答え方となる。
 中国語と日本語の間では同じ漢字を使っているので、直訳すれば意味がそのままの場合が多いが、一部の漢字は日本は古い時代の意味で使っていて、中国ではこの100年以内に使われるような新しい意味で使っていることが多々ある。また、しゃべり言葉になると、決まった言い方はほとんど直訳では対応しないので、気をつけなければならない。


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2006年1月13日金曜日

金正日総書記訪中のニュースを見て

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 広州市でのホテルの警備や、車隊の映像をみて、さすが金正日だと思った。(写真は金総書記がロシアを訪問したときのもの)
 まずこのような警備は中国の指導部が国内で移動や滞在するときにはないものだ。外国からの国家元首や政府首脳が来訪するときもこれほどのことはやらないのは普通だ。



 中国指導部が中国の都市で移動するときは、車隊の台数が決まっていて、そして交通規制はあくまでも一時的なものである。大体30分以上の規制はない。車隊の移動スピードは極めて速く、しかも渋滞の発生しやすい時間帯を避ける。また、重要都市での滞在するのは一般の商業ホテルではなく、各省の政府専用のホテルはある。それは大体広い敷地で、2階くらいの高級ホテルとの2階の一戸建ての建物が多数あって、全体としてホテル機能を果たしているものだ。かなり宿泊料は高いが、一般人も宿泊できる。また、政府が招待している外国人専門家などもこのよう敷地内で宿泊することが多いという。政府の要人が来たとき敷地内のどれかの建物に宿泊するが、もちろん建物を特定することは難しい。また、こういう敷地には高い建物がなく、木が多くあるのも一般的だ。
 外国の要人の場合は自国の指導部よりは派手な警備にはなるが、商業ホテルに宿泊するとき、そのトップの三階を貸しきるのは普通で、ホテル全体の営業停止やその周辺の店の営業停止はない。米ブッシュ大統領もクリントン大統領もこのような警備だった。アメリカの場合は、大統領に近いところの警備はアメリカ側、外側は中国側がやるのだが、金正日の場合はほとんど中国側がやっているのではないかと思われる。
 以上と比べると、金正日総書記の警備はかなり特別なものだとわかる。このような警備は、おそらく世界中の大統領、首相の中でも、ほとんどないものではないかと思う。

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2006年1月12日木曜日

西遊記≠西游記

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 ドラマ西遊記が始まった。日本で連続ドラマの西遊記はこれで二回目だそうだ。
 初回は見た。「一応西游記だ。」というのは感想なのだ。西游記の人物と大筋を借りて、新しい物語を作っている。人物でも、ドラマの四人の性格と原作の四人とはかんり違っている。
 中国でも『大話西游』という映画からはじめ、西遊記の人物を借りて新しい物語を作って映画やドラマにするのは最近多くなった。でも、あくまでも人気のあるのは原作にそのまま基づいたドラマだ。
 中国では『三国演義』、『西游記』、『水滸伝』、『紅楼夢』が「四大名著」と呼ばれ、中国古典小説の最高作とされている。そのそれぞれにはCCTV(中国中央テレビ)が原作に基づいて作ったドラマはある。『西游記』と『紅楼夢』は30何回で、『水滸伝』は50何回で、『三国演義』は88回の大作だった。これらは「正統」とされ、他の作った物語はみんな「遊び」的に扱われている。



 日本に来てびっくりしたのは、『三国演義』、『西游記』、『水滸伝』は広く知られて、小説や漫画の形で読まれているが、原作の翻訳はほとんどなく、さらに読んだ人もほとんどいないことだ。原作に非常に近い小説はあるが、それはやはり原作とはまた違うものになる。
 だから、日本の『西遊記』は中国の『西游記』とは別物で、日本の『三国志』は中国の『三国演義』とも別物だというべきだ。
 もしチャンスがあれば、ぜひCCTVが作った「四大名著」のドラマを見てみてください。日本とかなり違う印象の「四大名著」が見れると思う。

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2006年1月11日水曜日

毎日ウォーキング

 三日前から毎朝ウォーキングをし始めた。
 朝の起床時間はなかなか一定しないから、その対策としての「朝の用事」なのだ。後運動不足対策でもあるが。
 抜くことの多かった朝ごはんもこれで毎日食べている。
 長続きすれば生活リズムをちゃんと取れそう。
 コースは長いのと短いのと二つ。長いのは片道2キロくらいで、短いのは1キロ未満。その日の体調と時間などの状況によって決める。
 歩きながらiPodでニュースか英語を聞く。これも最近の日課の一つ。
 帰り道で朝ごはんのパンや何かを買う。
 途中に24時間やってる本屋もあるから、時間あったら立ち読みもしたい。
 毎日体が温かくなって帰ってくるのはやはり気持ちいい。
 また明日朝もウォーキングしてきます。


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2006年1月10日火曜日

記事掲載された

 今日の朝日新聞の夕刊に、僕が所属している東大工学部システム創成学科を紹介する記事が掲載された。
 同じ研究室の同級生と一緒に取材を受けて、二回に分けて合計3時間以上を話した。いろいろを話して、どの話が使われるかはわからなかったが、記事を見るとやはり重点的に聞かれた内容が使われているのだった。
 僕ら二人と関係のあるのは学科でのプロジェクト型授業でやったことと感想と、自分がこの学科を選ぶ理由についてだった。結果的には同級生の方は授業でやったことを、僕のほうは学科を選んだ理由が記事の内容になった。
 

 文章全体を読んでいると、さすが記者だという感じもした。記者の文章の組み立て方を本の少し見えた気もする。
 串団子なのだ。
 取材でとった情報を一本の筋でつなげていく。筋は最初からあったのか、取材をしてから作ったのかはわからないが、どちも同じだと思う。筋ができたら、その筋にしたがって使える情報をつなげる。もちろん使わなかった情報のほうが多いのだ。
 このように記事は取材を受ける人と記者が共同で作るものだ。もっと正確に言うと、取材を受ける人は材料を提示し、記者はストーリーを建てていくものだ。
 そもそも「取材」は「材料を取る」と書くから。


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2006年1月9日月曜日

ジェンキンズさん 告白

 ジェンキンズさんの本『告白』に基づいたドラマを見た。
 ドラマを見て不幸な人生だと思いながらも、また別のことをも思った。それは、あの時々にニュースを見ていたわれわれが推測していたことは本当とかなり違っていたことだ。
 あの時あの状況では誰もそういう推測をするのは自然なことではあるが、それが本当とは違っていたことにはあまりみんなは気にしないようだ。
 おそらくこのドラマを見ていなく、原作も読んでいなければ、推測が間違っていたことにはみんなはわからなく、わかろうともしないかもしれない。



 そして、あの国でもジェンキンズさんたちのことを思って接していた人がいたこともこれでわかった。これもまた一部で作ったイメージとは違ったものではないかと思う。
 やはり本当のことはわかるまでには、われわれは何もわかっていなかった。そして、本当のことはわかるのはごくわずかの時に過ぎず、多くの時は当事者以外はわからないままでいる。
 誰もわからないから話はできる。話は勝手に作られる。逆に本当のことがわかった時点で、その話の話題性はなくなる。
 話を作っていることを職としている人間は多くいる。大衆の認識を誘導するにもかかわらず何の責任も持たない。だから話を勝手に作るような評論家のことあまりは好きにはなれない。


 どうでもいいことだが、CMでのダメダメうっかりおじさんが小泉首相役をやっていてだいじょうぶでしょうか。


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2006年1月8日日曜日

中国政府ウェブサイト

e506a865.JPG 中国中央政府のウェブサイトが今月の1日に正式オープンした。中国語と英語しかないが、今までと比べると、かなり大量の情報がこのサイトを通して公開されることになる。
 実は情報だけについて言えば、このサイトで公開するような情報は今までも各メディアを通して公開されてきている。しかし、分散された形で公開されている情報は、一つのサイトでまとめて公開するようになったのは大きな変化である。サイトない検索もちゃんとできていて、公式情報を調べるときはかなり便利になった。
 もう一つの重要な変化は市民、企業や外国人が利用するサービスのガイドとリンクが整備されている。まだ一部できていないページなどはあるが、何かをするときにはどこに行って何をすればいいかが簡単にわかるようになったのもこれが初めてだ。

 情報の話は昨日もちょっとしたけど、やはり今の中国全体を一番悩まされているのも情報の問題だ。
 政府にとっては情報公開の基準と限度を決めるのは難しい。
 市民にとって難しいのは情報の収集と使用。
 実は政府はかなりの情報を公開しているが、ばらばらに分散しているから使用する側にとってはとても使いにくい。さらに情報がまとめられていないから、誤報や偽情報が多く出回るようになったりする。
 今回の中央政府のウェブサイトのオープンは情報の公開度の向上ではあるが、同時に情報の浄化でもあるといえる。情報について積極に動き出した今の中央政府は、基本的には偽の情報を流さないようにしている。触れたくない部分に関しては、偽情報を出すのではなく、沈黙を守る方針をとっている。これもやはり情報に大きく左右される国内の社会、経済情勢を混乱させないためである。
 また、最近中央政府の姿勢は市民生活と直接に関係する情報を公開するようになっている。ただ地方政府がこの動きについていけていないから、多くの問題が起きているし、指導部も頭を悩まされている。
 今まで中国政府の公開した情報を疑うことが当たり前のようになっているが、それがうそであることを証明できるものはなかなか出されない。また、中国政府の公開情報はお互いにつじつまがあっていて、国全体もその情報によって動いている。なので、客観的な数字だとは言わないが、公表データをそのまま使用したほうが逆に信憑性のある結果を出せるではないかと考える。


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