2007年2月24日土曜日

ハゲタカと会社の値段


  先週からNHK総合の土曜ドラマにハゲタカという新しいドラマが始まった。


 バブルが崩壊して外資のファンドが日本の債権を低く買いたたいて、高く売る話のドラマだけど、NHKだけにメッセージ性が強い。


 あの時代ハゲタカファンドと呼ばれたいた外資ファンドは何をしたのか、そしてそれにはどういう意味があったのか、そもそもそのときの日本はどのような状況だったのかを非常にわかりやすく教えてくれている。すばらしい教科書だ。


 教科書の話だけど、このドラマの監修は森生明さんだ。森生さんは最近『会社の値段』という新著を出した。


 森生さんは外資系の投資銀行やメーカーなどを経て、M&Aのコンサルタントとして独立した。


 学部時代大学の授業に一回来てくださって授業をなさった。その後当時参加していた学生サークルの講演会の講師に一回来てくださった。そして最近、大学の授業で、外資系コンサルティング会社のディレクターの先生がこの『会社の値段』を薦めてくれた。


 M&Aをする場合、会社の値段をどうやって算定するのか。そのシステムの合理性と算定方法をわかりやすく紹介する本だ。この本でもほぼ半分の内容は日本経済の環境と問題について紹介している。


 ハゲタカとは違う側面だが、同じようにメッセージ性の強い本だ。


 そしてどちらも同じメッセージを伝えている。


 日本の資本主義制度は、資本主義の本質が浸透していないから、多くの問題が生じるのだと。



2007年2月23日金曜日

ネットで買い物

 最近ネットでの買い物がやたらと多い。今月に入ってから収納、本、印鑑、ピザ、ゲーム、パソコン台、そして航空券。家の近くのコンビニとスーパーで売っていないものや、運びにくいものなら基本的にはネットで買うようにしている。


 送料はかかるが、時間の節約はできる。さらに見比べできる商品数も多いから、ネットでの買い物は結果的に安いと思う。


 パソコン経由買う場合もあるが、携帯経由の場合もある。携帯の場合はパソコンより量も値段も劣るが、携帯の店でしか買えないものもあるので、そういうレアのものは携帯のショップで買っている。また、基本的には買い物は全部クレジットカードで買うが、携帯なら、毎月の使用料と一緒に支払うことが可能なので、カードを持っていない人が主に利用しているでしょう。


 前に、ネット通販の店は基本的には送料で儲けているから、安い値段で販売できると聞いたことがあるが、最近送料無料の店も増えてきているから、ほかの儲け方もあるだろう。いずれにしても、ネット通販は薄利多売の商売だ。だから広告が重要になってくる。だからネット広告を手がけている会社は儲かっている。


 ネット通販の問題は情報量だと思う。顧客が直接に商品を見たり触ったりすることができないから、店側が伝える情報をコントロールできる。基本的には購買意欲に消極的な作用をする情報を出さないようにしている。しかし、顧客ももはやそう単純ではない、情報の不足の商品に対しては手を出さない場合は多いだろう。ネットで見つけたものを店に買いに行く場合は大体情報の不足が原因でしょう。
  
 次の段階では、ネット通販は、誠実で顧客のニーズにこたえる情報を出せるかどうかが成功のポイントになるのではないかと思う。実際に店で買うとき、店の店員に話を聞く場合も含めた情報量に劣らないほどの情報を提供できれば、客も集められるだろう。



2007年2月22日木曜日

街づくり

 街作りといっても、実はシムシティのことだ。知っている人は知っているが、今日はシムシティDSの発売日だ。予約したので、朝家に届いた。


 知らない人のために紹介するが、シムシティというのは、EA(エレクトロニック・アーツ)社が出している都市作りと運営のPC用のシミュレーションゲームだ。プレーヤーは社長となって、一から都市を作り上げる。


 住宅区、商業区、工業区の設置、水道電気の供給、交通学校病院警察消防などの公共サービスの提供、税金の設定など、都市に必要なものを地図に置いていく。そうするとどんどん市民が集まり、税金収入が増える。しかし、ゴミや工業地域、渋滞による環境汚染が生じるので、環境の良くない地域では人が住みたがらない。さまざまな問題と戦いながら都市を拡大していくのはこのゲームの目的だ。


 最初このゲームをやったのは中学校のときだ。いまから10年位前。当時のシムシティはまだ非常にシンプルだったが、やってみてすぐにはまった。その後新しいバージョンを一通りプレーしてた。決して上手とはいえないが、自己流のやり方は一応ある。


 このゲームをやることで、都市のがどうやって機能していて、そのシステムについて勉強することができる。いま有名なヤンキー先生義家氏が、実際にPC版のシムシティを授業で使ったこともあるという。


 僕の実際にやった感想としては、都市が出来上がるまでの段階では収入と支出について考える場合が多い。限られた資金をどこに使ったほうが一番多くのリターンを得られるのかを考え、投入していく。そして都市が地図が埋まっていて、都市が面積的にこれ以上拡大できなくなり、収入も安定していると、存在する問題を解決するのに集中して行く。規模の拡大で人口を増えることができないので、現存の都市の問題を解決し、効率を良くすることでしか成長できない。


 これは企業の経営に近いのではないかと勝手に思っている。面積的な拡大は新規事業の立ち上げやM&Aのような拡大に近いもので、そして都市の問題解決による拡大は会社の内部の効率化と改良改善に近い。もちろんゲームなのできわめて単純化しているが、経営の感覚は同じはずだ。


 興味のある人が是非やってみてください。



2007年2月21日水曜日

寝たままでPCを使う

  [新製品]サンコーが「ゴロ寝deスクアルミ」の新バージョン!さらにコンパクト化し、収納式マウス台を装備!!http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070220-00000040-rbb-sci


 寝たままでノートパソコンを置いて使えるということで、すぐ購入。結構ベッドでパソコンを使うこともあるので、非常に助かる。読書などでも使えそうだから、作業の効率アップにつながると期待する。


 朝は起きたらすぐテレビをつけてニュースを見る。大体布団から出ないでそのままニュースを見ながら読書か、パソコンでメールやネットのニュースをチェックする。


 二度寝したいという欲望が強くあるが、布団の中で作業をするということで、「妥協」する。


 布団の中でも作業をして、パソコンで面白いニュースを見つけたらそっちの方に興味が行き、眠気が覚めるという効果もある。


 ひとつだけあるのは、最近家ではノートパソコンにデスクトップ用のモニターをつけて、二つの画面で作業をする。ひとつはネットを見るためで常にいつでも検索できるようにGoogleを開いていて、もうひとつの画面は作業用の画面で、メールや文章を書いたりする。モニターをノートと一緒にベッドに持ってこれないから、ベッドでの作業はパソコンの画面ひとつになる。


 いまのところはどちらかを取るしかないが、早くベッドでも両画面が使える方法を見つけたい。



2007年2月20日火曜日

東大生の作った東大受験のしおり

 知っている人も結構いると思うが、去年から入試の二次試験の前に東大生が作った「東大受験のしおりhttp://www.ut-life.net/special/07juken/」が学生が作る東大HPhttp://www.ut-life.net/で公開されている。(リンクはPCのみ)


 持ち物チェックリスト、交通案内、受験会場となる建物の紹介、大学キャンパスの地図とコンビニガイド、試験当日のスケジュールと注意事項、キャンパス内の名所紹介、先輩からのメッセージとの構成になっている。さらに理系受験生用の本郷キャンパス版と文系受験生用の駒場キャンパス版の二つのバージョンがある。


 カラーPDFで非常にきれいなつくり。通常版と冊子版があって、冊子版の場合は両面印刷して、真ん中をホッチキスでとめれば冊子になるように作られている。


 特に試験当日のスケジュールには、それぞれの時間帯におけるアドバイスや注意事項が細かいところを含めて書いてあり、初めて東大受験をする受験生にとっては緊張をほぐせる貴重なアドバイスになる。


 またキャンパスの名所案内では、各名所の歴史を紹介している。東大生でも知っている人が少ないエピソードがたくさん書いてあるので、受験生じゃなくても東大に興味のある人にはお勧め。


 最後の先輩からのメッセージは、受験生に勇気を与えるものばかりだ。文科一類から理系三類までの6科類からそれぞれ1人の先輩が応援してくれる。


 
 受験当日の緊張と不安は、初めての場所で大事な試験を受けることから生じる。その初めての場所と当日の流れを優しく教えてくれることは、受験生にとってこれ以上ない大きな応援かもしれない。ぜひともほかの大学でもこのような応援企画をやっていただきたい。



2007年2月19日月曜日

推薦・AO入試、大学のジレンマ

 先日日経新聞で、推薦入試やAO入試で合格した学生を、入学する前に予備校で補修を受けさせる大学が増えたという記事を読んだ。


 少子化で新入生確保の競争激化したなか、推薦やAO入試は大学にとっても学生確保のいい手段だ。そのため、導入した大学が近年どんどん増えている。


 ベネッセコーポレーションの2005年の調査によると、2000年度では全国で59校の大学がAO入試を実施していたのに対して、2005年度ではその数は403校になった。その中の国立大学は2000年度の3校から2005年度の25校まで増えた。


 AO入試の倍率は、私立大学の場合、倍率1倍台以下、すなわちたとえば10人を募集定員としたところ、応募人数は10数名しかいない大学はAO実施校の49%と半分にもなる。言ってみれば応募すればほぼ受かるような入試だ。国立でも1倍台以下の大学は実施校全体の23%もある。


 これでは高校生の勉強意欲を下げかねない。こつこつ勉強して一般を受けるのが大変だから、楽な推薦やAOを受ける高校生がどんどん増えている。


 大学の新入生確保の思惑と受験生の受けるチャンスを増やしたい、受かりやすいところを受けたいという願望がうまく合致して、推薦AOの人気が高騰している。


 一方で、大学はこのような入試で入学させた学生に困っている。あきらかに一般入試で合格した学生との学力の差が生じ、結局コストをかけて再教育をしないといけない羽目になる。それでも学生の確保は存亡にかかわることだから、学生に対して強気に出れない大学が多い。


 ここ二三年大学が受験生に媚びるようになった。学校説明会を聞きにきた受験生の交通費出す大学、さらに受験料を免除する大学などといろいろある。お茶ノ水女子大学ほどの国立女子大トップ校でさえ今年から新入生全員にノートパソコンを貸し出すようになった。


 これでは大学入試の目的も意味も変わってくる。大学の存在意味まで変わってくる。大学は教育と研究をするところである。これくらいの最低限の機能ははたしてもらいたい。そして競争は教育や研究で勝負してほしい。


 おいしいものを作るはずのレストランが客にお箸をプレゼントしたって良くなりはしない。あくまでも味で客を集めないと将来はない。苦しくても料理の質をあげることに力を注いだほうがいいでしょう。



2007年2月18日日曜日

あけましておめでとうございます!

 マラソンをやっていたから勘違いをしたわけではなく、今日は中国のお正月の春節だ。


 日本で春節を迎えるのはもう6回目。すっかり慣れてしまった。大学では中国人が集まって祝ったりするが、そのような会合には参加しない主義なので、基本的には毎年一人で祝う。


 祝うといってネットでCCTV(中国中央テレビ)の番組を見たり、ちょっとおいしいものを食べたりするくらいで、たいしたことない。


 実は春節について、国内でも多くの議論がある。もっとも話題になっているのは、春節の固定化なのだ。


 春節は旧暦のお正月のなので、もちろん毎年その日が変わる。今年は2月18日の今日だが、早いときは1月の下旬に来るので、一ヶ月くらいの差が出る。そのため、学校や企業の休みのタイミングも毎年ばらばらになる。これじゃ不便が多いから、春節を固定しようとする声が出てきている。


 もちろん反対派もいる。毎年の伝統的な最大の行事で、中国の文化の代表にもなっている春節を、同じ伝統の代表の旧暦から切り離すことは、文化の伝承にとってマイナスだと。現にクリスマスやバレンタインなどを祝う人が増え、若者を中心に伝統文化離れが問題になっている。


 この議論は何年か前からすでに始まって、結論が出ない。


 日本に来て、日本は1月1日を新年として祝っているのに、干支をそのまま踏襲していることに違和感を感じた。


 干支は古代からの年の数え方で、十干の甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸 と十二支の子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 が組み合わせって、60種類の数え方を作っている。今年は丁亥年で、60年後に同じ丁亥年が戻ってくるから還暦という。


 これらは全部旧暦に基づいたものなのに、1月1日から干支が変わるとしているのは不自然に感じて仕方がない。


 話し変わるけど、クリスマスを祝うのもどうかと思う。実際いまアメリカでも「メリークリスマス」を言わないようになっている。違う宗教を信仰する人に対しては失礼だからなのだ。その代わりに「ハッピーホリデー」を言うらしい。なのに、日本も中国も盛んに言っている。そもそもクリスマスは言ってみれば隣の家の親父の誕生日みないなものだから、隣が祝うからうちも祝おうのかな。


 文化の共存はすばらしいことではあるが、中途半端にごちゃごちゃにすると、混乱が生じるし、問題も起きるでしょう。


 そういう意味でも中国やはり伝統文化をちゃんと守っていくべきだと思う。