2005年11月26日土曜日

読書 1リットルの涙


を読んだ。


 予想通り一つの自分の生活とは全く違う生活だった。そして僕より先にこの本を読んだ友達も言ってたように、彼女と比べて、自分の幸せ度は10点満点だなと思った。


 そして彼女の自分とちゃんと向き合えるところにも感心した。
 僕は割りと自分と向き合える人間だとと思っている。でもまだまだ自分に素直になれないところがある。彼女も最初から素直に自分の内心と向き合えたわけではないが、段々強くなっていく彼女の日記を読んでいくと自分もまだまだ強くならないとと痛切に思った。
 さらに成長しよう。

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2005年11月25日金曜日

中国義務教育タダヘ

中国の義務教育が2015年までに完全タダになることを中国教育部が発表した。先ず来年から農村部の完全無料を開始し、2010年までに全国農村部で実現し、さらに2015年までに都市部を含める全国で完全無料化を実現する。
今の中国の義務教育は教材ノ-ト費 [書本費(shu1ben3fei4)]と雑費 [(za2fei4)]を生徒から徴収している。前者はもちろん教材ノ-トの印刷費用で後者は机椅子黒板チョ-クなどの設備費用として使われる。額としては両者合わせて農村部では年間百元(1500円)くらいで都市部ではその二三倍くらい。都市部では平均年収の何十分の一だけど、格差の大きい現代中国ではこれでも大きな負担になる家庭(特に農村部では)も少なくない。
一方政府に取って、全体数が大きいからこれは国から簡単に出せる金額でもない。

このような状況で完全無料化に踏み切る最大な原因は教育格差が大きいためである。
経済格差が大きくなった結果として教育格差も大きくなった。ベンツ、BMWで大学に通う大学生もいれば金がないため小学校すら卒業できない子供もいる。受ける教育の水準が経済要素で決まるようになってきている。これは国の基本政策に反する。しかも農村部人口が圧倒的多数であるため教育弱者の方が多数。このままでは国の将来に響くことは前々から明白になっていたが、国の財政的にはその実現は無理だった。今でも財政に余裕が出たとは思わないが、農村問題の一環として解決せざるを得ない時期に来たと思う。
 恐らく最終的な全面実現を2015年に設定したのは財政的な要因を考えた結果である。これからも国の教育資金の調達手段がとても興味深い点である。外資からの教育資金調達に踏み切るのはいつだろう。
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2005年11月24日木曜日

中国東北水汚染 その3

 今日はこの話題の3日目。国が大きく動き出した。
 まず国家環境保護総局 [国家環保総局(guo2jia1huan2bao3zong3ju2)] が記者会見 [新聞発布会(xin1wen2fa3bu4hui4)] を開き、今回の事故の責任者はペトロチャイナの吉林石油化学公司 [中石油吉石化公司(zhong1shi2you2ji2shi2hua4gong1si1)] であると明確にし、さらに松花江 [(song1hua1jiang1)] のベンゼン汚染水の動きを常時観測し、発表するようにした。発表によると、松花江にはベンゼン汚染物が100トンくらい流入していて、汚染水団がハルビン [(ha1er3bin1)] 市を通過するのに40時間かかるとのことである。
 記者会見で同じ松花江の水を使用しているロシアにも連絡をし、協力を表明した。後実は吉林省 [(ji2lin2sheng3)] の松原 [(song1yuan2)] 市(人口300万)はすでに一週間以上の飲用水供給停止状態にあるということも明らかになった。
 吉林省からの新しい動きもあった。



 吉林省副省長、吉林市党書記とペトロチャイナの副社長がハルビンに行き、ハルビン市民に対してお詫びをした。吉林省と遼寧省 [(liao2ning2sheng3)] からハルビンに対する飲用水の支援も送った。ペトロチャイナはハルビン市内の大学、企業のために深水井を新しく100本掘る作業隊を送った。
 国も、吉林省も、ハルビン市も、ペトロチャイナも今できることをほとんどやっている。でもメディアは厳しい。新華社のウェブサイトをはじめとして各メディアは政府の情報開示の遅さに対する批判を続いている。
 そんな中、今日の夜からまた事故のニュースがあった。


 24日11時ごろ、重慶市 [(chong3qing4)] の化学工場に爆発事故が起き、死者1名、負傷者3名、6000人非難。ベンゼン汚染の恐れがある。


 まったく同じ事故が続いている。何の関連もなければいいが、もし同じような何かの技術的問題があれば、会社と行政には非常に大きな損害と国からの罰則が課せられるだろう。


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このブログの投稿形を新しく

 昨日トラックバックをいただきました。そして、ヒントをいただいて今日からこのブログの投稿形を少し変えることにした。


 今日から一部のキーワードに中国語訳とピンイン付で投稿します!


 でも入力の問題で、中国の漢字は簡体字ではなく、日本の漢字をしよう。早速この記事からスタート。


 これにあわせて、ブログ [博客(bo2ke4)] ランキング [排行榜(pai2hang2bang3)] での登録カテゴリも「語学・英会話 [英語対話(ying1yu3dui4hua4)] 」に変えた。そして最初から250位くらいにランクインして [排在第・・・位(pai2zai4・・・wei4)] 、この記事を書いているときは184位になってる。これからは「中国語付き」を売りにがんばって行きたいと思う。
 これからもコメント・トラックバックよろしくお願いします。


 ランキング今日は何位?(投稿時点184位)



2005年11月23日水曜日

中国東北停水 その2

 昨日ハルビン市が水源汚染の可能性があるため飲用水供給を4日間停止したのに、その上流の事故あった吉林省には何の行動ものないのはおかしいと書いた。そして、今日になって、吉林省からの動きがあった。



 今日の午前中の新華社のウェブサイトのニュースによると、吉林省環境保全局が事故後初めて松花江のベンゼン類汚染物質の流入状況の観測データを発表した。その結果は今のところ国が定めた基準を満たしているということだった。さらに「吉林省は、全力をあげて今回の事故による飲用水の汚染の防止に取り組んでいる」と表明。
 夜になって同サイトで中国環境保護総局も松花江の汚染を認め、その常時観測は行われていると発表。さらに「重大な汚染事故」という言い方でことの重大さを改めて表明。吉林省の午前中の発表を無視した形だった。これは、国が吉林省以上に今回の事故を重視しているとの表明。
 中国によくある問題発生時にすばやく対応だった。ハルビン市の行動で吉林省内でも不安をもたらすかもしれないから、吉林省は急いで安心させるように手を打った。そして、それを見て、国も態度を表明し、吉林省のさらなる対策を要求するということ。
 おそらく吉林市にしてみたらハルビン市の行動は非常に迷惑だったに違いない。事故の影響がないように十分対策をとってあるにもかかわらず、ハルビンの行動で騒ぎになってしまっているのだと思っているだろう。しかし、市民側からしてみると、慎重なハルビン市は吉林省より評価を受けるだろう。国はやはり市民側の視点に立って態度を表明する。これも今の政府が一貫してきた態度でもある。
 中国の行政と市民の情報交換は実に足りていない。今回も吉林省は(十分な対策をやったかもしれないが、)市民への情報公示をしていないため騒動になってしまったと見る。また、ハルビン市の取った行動もまたパニックを引き起こすようなもので、これも事故から市民への十分な情報公示があればスムーズに回避できたはずだと思う。
 サービス政府と目指し始めて何年も経っている中国の行政もまだまだ努力しなければならない実例だった。

 ランキング カテゴリを変えたら250位くらいににランクイン (クリックお願い)


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 ブログランキングに参加してみることにしました。
 少しずつ努力していくつもりです。
 よろしくお願いします。

 まだランキング1000位以内に入っていないだろうが



2005年11月22日火曜日

中国東北ハルビン市水道供給停止

 僕の出身地の中国東北地方の吉林省の吉林市で先日ペトロチャイナの化学工場の爆発事故があった。そして、そのもっと北にある黒龍江省のハルビン市の政府が、22日からの4日間、飲用水汚染の可能性があるため、全市の水道水供給の停止を決めた。1000万人都市のハルビンの半分くらいの市民の生活に影響が出るという。
 このニュースを見て、まず吉林省の政府ウェブサイトと新聞社のウェブサイトをチェックしたが、淡々とハルビン市のこのニュースを報道しているだけで、自省内での水源汚染の可能性についてまったく何もニュースがない。ハルビン市の水源は吉林市を通る松花江で、しかもハルビン市の方が下流なので、吉林市の方が先に水源汚染の問題が浮上しているはずなのに。



 吉林省の県庁所在地は長春市(700万人)で、二番目大きい都市は吉林市(450万人)。松花江という川が吉林市を横断し、吉林市の水源になっている。この川は北に流れて、ハルビン市をも通り、その水源でもある。長春市の水源はまた別の川である。
 化学工場爆発事故が起きてから、吉林市と吉林省が大気と水源の監視を行いっていて、異常がないと発表している。たとえ爆発が起きた工場は吉林市の下流の方にあり、吉林市の引用水源は安全だとしても、吉林市からハルビン市まではかなりの距離があり、ハルビン市が断水を決めた以上、上流部分には何の問題もないとはいえないだろう。ならば、上流に当たる吉林省はなにも行動ないのはおかしいのではないかと思う。
 これからの両省の動向に注目したいと思う。


2005年11月21日月曜日

エネルギー確保 市場?地政?

 今日日曜日に録画した番組を見てたら、鈴木宗男議員がロシアとの外交関係を改善して、北海道に直近の石油・天然ガスエネルギー資源の確保をすべきだと言っていた。
 これは市場の原理で安いところからエネルギーを調達するのではなく、地政学的考え方で、政治外交など市場以外の力で安定エネルギー確保をする考え方による発言である。
 地政学的なエネルギー確保はアメリカのエネルギー戦争(イラク戦争がその代表)、中国のエネルギー外交と利益度外視企業買収、ロシアのエネルギーを政治の資本として使うなど大国が行っている。これに反論する考え方は市場の原理で、一番安いところからエネルギーを調達し、エネルギー開発などは全部利益の取れるようにプロジェクトを行うべきだということである。市場の原理を守ることこそ効率が一番よく、しかも国際エネルギー市場の安定性を守る唯一の手段だという主張。



 僕今大学で行っている研究は市場原理に基づいての国際原油価格市場の分析である。地政学的行動をまったく取らなければ、国際原油市場がどのような動きを示すかを分析するので、とても興味深いテーマである。しかし、一方で、それは現状の世界を反映していないのも事実。なので、このモデルが完成してから、影響要素に地政学的要素をも取り入れて、実際の市場の動きに近いモデルを構築するのも一つの重要なテーマである。
 国際原油市場の研究はあくまでもエネルギー戦略を建てるためである。ここでいうエネルギー戦略は一国とは限らず、一地域の何カ国、そして、最終的には世界規模でのエネルギー戦略を目指している。なので、実際に市場で起きている行動をもモデルに取り入れるべきである。
 完全に市場に任せたら一番効率がいいのか、それとも積極的に地政学的戦略を考えるべきなのか、これは僕にとってもまったくわからない疑問である。なので、この研究は単純に僕の疑問を解くことでもある。
 やっと理系の研究の本来の形に近づけていて、うれしい。


2005年11月20日日曜日

読書 宇治拾遺物語



 


 


 


 「世の政を直さんために、まかり歩く人なり。」  


 今週から高校生用の「速読古文単語」を毎週末少しずつ読んでいる。単語集なので、有名の本からわかりやすいところが短く引用されて、しかも解説つきなので、すぐ読める。
 そこで今週読んだ中で、宇治拾遺物語の一節があった。その内容は孔子が自分のやっていることが馬鹿だと言った翁とのやり取りで、その中で孔子が自分のことを「世の政を直さんために、まかり歩く人なり」といった。



 政治を行うには世の中のことをちゃんとわかっている人でないといけないと思う。これは国民が何のために政治家に政治をやってもらっているのかを考えれば自明である。でも実際に、(日本に限らず、)ちゃんと国を「まかり歩」き、国の現状と国民の意見を聞いている政治家がどれだけいるだろう。よくいろんな人(大学教授、経財界人、国の機関の人など)が「政治家はよくわかっていないのに判断を下している」という。それはやはり知るべきことを知らずに政治家になってしまったせいだと思う。このようなことが起こるのは、政治家の政治家になる目的が国民が望んでいるものとは違うからだと思う。
 あることについて議論をし、判断をするために、週一回の「勉強会」をするだけでは、とても足りないのではないか。議員に当選したら、1年間あるいは2年間、自分の政策テーマについての全国各地の現地調査と生活体験を義務付けにすればいいと思う。誰かの報告を聞くだけとは違うことを、そしてもっと真実に近いことを知ることができるはずだ。やるなら徹底的に調査してやることが、国、国民、そして政治化本人のall-winを実現する唯一の方法だと思う。