2005年11月20日日曜日

読書 宇治拾遺物語



 


 


 


 「世の政を直さんために、まかり歩く人なり。」  


 今週から高校生用の「速読古文単語」を毎週末少しずつ読んでいる。単語集なので、有名の本からわかりやすいところが短く引用されて、しかも解説つきなので、すぐ読める。
 そこで今週読んだ中で、宇治拾遺物語の一節があった。その内容は孔子が自分のやっていることが馬鹿だと言った翁とのやり取りで、その中で孔子が自分のことを「世の政を直さんために、まかり歩く人なり」といった。



 政治を行うには世の中のことをちゃんとわかっている人でないといけないと思う。これは国民が何のために政治家に政治をやってもらっているのかを考えれば自明である。でも実際に、(日本に限らず、)ちゃんと国を「まかり歩」き、国の現状と国民の意見を聞いている政治家がどれだけいるだろう。よくいろんな人(大学教授、経財界人、国の機関の人など)が「政治家はよくわかっていないのに判断を下している」という。それはやはり知るべきことを知らずに政治家になってしまったせいだと思う。このようなことが起こるのは、政治家の政治家になる目的が国民が望んでいるものとは違うからだと思う。
 あることについて議論をし、判断をするために、週一回の「勉強会」をするだけでは、とても足りないのではないか。議員に当選したら、1年間あるいは2年間、自分の政策テーマについての全国各地の現地調査と生活体験を義務付けにすればいいと思う。誰かの報告を聞くだけとは違うことを、そしてもっと真実に近いことを知ることができるはずだ。やるなら徹底的に調査してやることが、国、国民、そして政治化本人のall-winを実現する唯一の方法だと思う。

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