2005年11月22日火曜日

中国東北ハルビン市水道供給停止

 僕の出身地の中国東北地方の吉林省の吉林市で先日ペトロチャイナの化学工場の爆発事故があった。そして、そのもっと北にある黒龍江省のハルビン市の政府が、22日からの4日間、飲用水汚染の可能性があるため、全市の水道水供給の停止を決めた。1000万人都市のハルビンの半分くらいの市民の生活に影響が出るという。
 このニュースを見て、まず吉林省の政府ウェブサイトと新聞社のウェブサイトをチェックしたが、淡々とハルビン市のこのニュースを報道しているだけで、自省内での水源汚染の可能性についてまったく何もニュースがない。ハルビン市の水源は吉林市を通る松花江で、しかもハルビン市の方が下流なので、吉林市の方が先に水源汚染の問題が浮上しているはずなのに。



 吉林省の県庁所在地は長春市(700万人)で、二番目大きい都市は吉林市(450万人)。松花江という川が吉林市を横断し、吉林市の水源になっている。この川は北に流れて、ハルビン市をも通り、その水源でもある。長春市の水源はまた別の川である。
 化学工場爆発事故が起きてから、吉林市と吉林省が大気と水源の監視を行いっていて、異常がないと発表している。たとえ爆発が起きた工場は吉林市の下流の方にあり、吉林市の引用水源は安全だとしても、吉林市からハルビン市まではかなりの距離があり、ハルビン市が断水を決めた以上、上流部分には何の問題もないとはいえないだろう。ならば、上流に当たる吉林省はなにも行動ないのはおかしいのではないかと思う。
 これからの両省の動向に注目したいと思う。


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