2007年2月11日日曜日

音で日本語を理解する

 来日してもう7年以上になる。来日してから日本語の勉強を始めたのだから、日本語勉強して7年以上になる。


 最近意識し始めたことは、日本語を理解するのに、漢字を思い出すという作業をほぼ完全に必要なくなった。


 いつからこうなったのかはわからないが、昔はいちいち漢字を思い出して理解していたのは確かだ。最初日本語を学ぶときは漢字が唯一の頼りだったから、いつも聞いた日本語の音を漢字という「映像」に転換して、理解していた。おそらく中国語を母国語として、日本語を勉強する人なら誰もが最初はこうだったと思う。長い時間が要るが、そのうち、音だけで理解できるようになる。


 僕的にはこれを「外国語の母国語化」と理解している。外国語の音に対する感覚が出来上がるまでは、その形を頼りにする。


 英語を例にすると、たとえば初めてsuggestという言葉を覚えた状態で、リスニングなどでその発音の「サジェスト」を聞いたとき、頭の中では、「サジェスト」→「suggest」→「提案」と3ステップで意味までたどり着いている。しかし、この言葉をよく使い、よく聞くうちに、「サジェスト」→「提案」と2ステップになる。脳の中で発音と意味が直結して、形を意識しないで済む。これはひとつの言葉の例だけども、あるときから、あまり使っていない言葉に対しても、2ステップになってくる。そして新しい言葉を覚えるときも、2ステップで覚えられるようになる。つまりその言語全体に対して、2ステップで理解するようになる。


 これを僕は「外国語の母国語化」だという。この過程は脳がその言語の発音に慣れ、その言語を処理する思考回路を作り上げる。


 どれくらいの時間がかかるかわからないが、以下の二点できるようになればその外国語は母国語化してきたのではないかと思う。


 1.ラジオであまり知識を持っていない分野の話しを聞いても、その内容を話の進みと同時進行で大体理解できる。


 2.無意識に聞き流しただけのラジオやテレビだけど、話されていた情報が頭の中に残る。



0 件のコメント: