2005年11月4日金曜日

北京大15位、東京大16位

 イギリスタイムズのラインキングでこんな結果が出た。世界15位に北京大学がランクし、16位の東京大を抜いて初めてアジア一位に評価された。
 日本ではさほどのニュースになっていないが、ずっとアジアトップの座に座り続けていた東大の2位転落はそれなりにインパクトがあるはずだ。このニュースはそれほど注目されていないのは、おそらくこのランキングはイギリスが出しているのもだからだ。
 実は中国での反応も非常に面白い。



 新華社のウェブサイトでこのニュースが「イギリス人が中国人をからかう気?」といきなり批判的な態度だった。自国の大学が高く評価されているのに、からかわれていると思うのはどうかと思われるかもしれないが、中国人は非常に冷静にこのアジア1を見ている。
 新華ネットでは、今回のランキングの採点方式を分析して、今回の1位は喜べるものではないと主張している。このランキングの採点では全部6項目あって、そのなか、「学者からの評価」という非常に主観的な項目が全体点数の40%にも占める。北京大学はまさにこの項目で10位という高得点を得、総合点では15位を獲得した。対して「論文引用」という項目では、実は北京大は0点と評価された。今までのランキング(主にアメリカが出しているもの)は全部この論文引用を重視してきた。中国国内でも基本的にはこの点を一番重要に考えている。だから、「論文引用」0点の世界15位は中国国内も受け入れられない。
 10年前の中国なら、こんな世界15位でも喜んでいたと思う。今の中国は非常に現実的になってきている。

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