2005年11月14日月曜日

北京オリンピックマスコット

Fuwa 中国語の名前福娃(フーワー)の意味は「福の子」の北京オリンピックマスコットが発表された。なぜか英語名はFriendlies、欧米人には「福」の概念が通じないからだろうか。
 オリンピック史上最多の5人(5種類?)。五輪の5色の5つの動物(もの)になっている。それぞれは(上の図の左から)魚、パンダ、火、チベットアンテロープ、ツバメをモチーフしたものだ。それぞれの由来と象徴するものは以下のようである。



 魚:中国語では「年年有魚」ということばがあって、発音は「年年有余」の発音が同じで、「毎年あまりが出てくるほど裕福」という意味のかけ言葉。そのため、中国では、魚、水には繁栄と収穫の象徴である。また、日本語の「登竜門」になった、「鯉、龍門を跳ぶ」ということばもあるから魚は夢の実現の象徴でもある。
 パンダ:中国の国宝動物であることは言うまでもない、ここでは人間と自然の調和を象徴する。
 火:聖火の象徴。オリンピックの「さらに速く、さらに高く、さらに強く」をも意味する。
 チベットアンテロープ:中国西部の代表動物で、ここでは環境保護型のオリンピック(緑色五輪)を意味する。さらに多民族調和の意味もあるだろう。
 ツバメ(燕):北京を代表する。北京は昔「燕京」と呼ばれていたから。

 さらに、五人の名前は「貝貝Beibei(ベイベイ)」「晶晶Jingjing(ジンジン)」「歓歓Huanhuan(ホァゥンホァゥン)」「迎迎Yingying(インイン)」「Niniニーニー(漢字は上の図参照)」で、それをつなげて読むと「ベイジンホァゥンインニー」と「北京へようこそ」の中国語の発音になっている。

 中国では一年前からマスコットの一般募集を行われてきて、パンダ、孫悟空、チャイナドラゴン、チベットアンテロープなどいくつかの候補があった。そしてメディアなども11日の発表直前ぎりぎりまでそのどれが選ばれるかと予想や議論をしてきた。しかし、最後採用されたのは最初から全然知られていなかった5つの組み合わせの案だった。これは一つの妥協案であろう。
 この福娃のデザインは清華大学の美術学部が手がけたものらしい。もしかしたらこれはオリンピック委員会が依頼して作ってもらったかもしれない。これですでにイメージと性格が固定されている孫悟空とチャイナドラゴン以外には落選はなく、さらに5つもあるとグッズ販売の売り上げも何倍にもなるからいろんな面では便利。また、「五行(金木水火土)」の中国の古来文化にも合い、説明がつく。



 たくさんの面を協調しながらその中間最適案と出していくのも中国らしいところだ。


 北京オリンピックオフィシャルページ英語版 http://en.beijing2008.com/


0 件のコメント: