2005年11月30日水曜日

セブンイレブンで使う電子マネー必要?

card[セブン&アイ]電子マネーを07年春めどに発行


 とのニュースがあった。
 まったく意味のわからない経営戦略だ。
 SuicaとEdyの競争で今電子マネーは注目を集めている。そして確かにこれらが急拡大を遂げている。他の会社が、特に店舗数が28000店もあって、銀行も持っているセブン&アイ・ホールディングスが参入したくなってくるのも何とかわかるような気がする。しかし、ユーザーたちが本当にそれを望んでいるのだろうか。



 SuicaやEdyが流行る理由は買い物をするときに小銭の使用や、駅で切符を買う必要がなくなること。そして、将来各店のポイントカードがこれらと合体することによって、財布が薄く、軽くなると予想されているところにある。
 要するに「簡単・便利になる」というのがポイントだ。
 そこにセブンが参入してくると、どうなるだろう。まず財布の中に一枚のカードが増えてしまうことは間違いない。今はSuicaとEdyが一枚に、さらにそれにたくさんのカードも合体することを期待している人は僕だけではないはずなのに、セブンはカードを増やそうとしている。しかも、使えるのは「セブンイレブンとイトーヨーカ堂など」とかなり範囲が狭そう。
 セブンは「サービスをスピーディーに展開するため独自カードを選択した」と説明している。しかし、セブンバンクも持っているから、おそらくその意図の所在はは電子マネー機能だけではなく、キャッシュカードやクレジットカードの機能もつけて、金融機関として動き出そうとしたいところにあるのではないか。
 それなら納得はできる。ユーザーたちも確かにクレジット、キャッシュ、電子マネーが一枚になっているどこでも使えるカードに対してニーズがある。これからクレジット、キャッシュ、電子マネーもみんなその統合の方向に動くはずだ。でもこの三種のカードともすでに大きな先駆者が複数いる、それらが協力し合えばかなり強力なサービスを提供することができるはずだ。セブンが今参入しても、特別な策がない限り、シェアを奪い取ることがかなり困難なのではないかと思う。
 つまり、電子マネーとしては、一本化の方向に向かっていくであろう現在の状況では、参入してきても成功の可能性が薄そうだし、金融カードとしての参入でも、既存カードと電子マネーの提携をもたらす結果になって、強いライバルを作るだけで、満足のできる利益を上げることが難しいと思う。


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