2005年8月26日金曜日

マダガスカル

 
 を見てきた。
 友情の物語だった。
 
 でも人間に頼っている動物の物語でもあった。
 よく動物園で飼育されている動物は野生を失うとあったが、この映画はまさにそれを描いている。この映画では当の動物たちは人間世界で生活していて、飼われていて、人間の見世物になっていることには幸せを感じている。それが楽しいと思っている。だからこの映画は重くならず、楽しい映画にできた。しかし、もし本当にそう思っていないかもしれないと考えると、ちょっとは悲しくなる。
 中国では今台湾にプレゼントするパンダの選出で盛り上がっている。僕はパンダは動物として後退した代表だと思っている。実際に政府の保護があるため、今はもちろん野生パンダはある程度の数いて、種としての存続と繁栄はそんなに心配ない状況にはあるが、一部の地域にいるパンダたちは子育てできなくなっている。これは環境からの影響などで生じた退化だったのだ。そのパンダたちのために子育てをしてあげて、そして実際に野外で野生として生きていけるための教育もしているらしい。
 動物についての保護と自立させることのバランスは難しい。動物にとって生きるのにあまりにも難しい環境になってきているから、保護でもしないと動物たちは生きていけない。だから保護する。そしてその保護は人間の自己満足になりかねない。動物たちが退化し始めてまた焦る。そして自立させることを言い出す。しかし環境はそんな自立を許してはいない。全部最初は人間がやったことが原因だ。しかしだからといって人間のその活動を控えて発展をペースダウンさせるのもまた社会的には無理。
 これは自然界の政治だ。ドラゴン桜にもあったように、社会は力(頭脳)のあるものたちによって動かされている。それで作られた社会はそのものたちが生きやすいようになっている。それが政治である。そして自然界のなかでもやはりその政治は存在した。

 映画に話を戻る。面白い映画だった。動物たちのキャラが個性的で、言葉も面白かった。大作ではないが、見たら気分よくなる楽しい映画だった。



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