2007年2月7日水曜日

実感がない

 番号ポータビリティ、AUは依然と好調だそうだ。先月も20万件の純増だったらしい。ドコモに追いつくこそないだろうが、この好調ぶりはなかなかなものだ。


 理由としてはいろいろあるだろうが、総合するとユーザー(特に若いユーザー層)からしてAUが一番満足できるみたい。


 僕はAUしか使ったことがない。最初は学割のあるCDMAを使っていて、その後パケット定額のあるWinに変えた。AUの携帯の機能も一通り全部体験してきた。


 正直これが一番満足度の高いサービスだとは思わない。全般の細かいところやそれぞれのサービスについて不満もある。これでもAUがこれだけ勝っているということは、僕が思わないだけで、実は皆かなり満足している。あるいはユーザーからしてみればほかの二社はもっと不満を感じるかもしれない。


 そもそも携帯のサービスは使ってみないと満足かどうかわからないから、ただ単に新入数で満足度を判断することはできない。いったんAUに入ってしまって、やはりドコモがよかったってことだっていっぱいあるかもしれない。しかし実際はころころ変えるにはコストもかかり、結構大変。各社も変えにくくなるようにいろいろ工夫している。だから結局一般的なユーザーなら全部使ってみて、比べてみることはできない。


 それでAUが一番だという風にいえば、AUがユーザーの印象の中で本当に一番になってしまう。(もちろんAUが本当に一番かもしれないが)。さらに入りやすく、出にくい制度を作ってしまえば、印象で入ってしまったユーザーが不満でも出ないで妥協することが多くなる。これがもしかしたらAUが勝つ秘密かも。要は評判作りだ。特に口コミ。評判ができればブランドもできる。


 大学も同じ構造だ。


 入ってしまえば、出てほかのところに変えることが無理なことだ。やろうと思えば出来ることではあるが、いまの大学は第一志望ではなかったとしても、変える人はほとんどいない。


 だから結局大学も比べることができない。授業にもぐったり、ほかのキャンパスに遊びに行ったり、他大の友達を作ることはできるけど、その大学の学生として受ける教育を総合的に比較することは不可能だと考えていいでしょう。


 入ることは、同じレベルの大学であればどこも大して変わらない。入れる人にとってはいくつかの候補から選ぶことが多い。


 だいたい18、19の高校生や浪人生には大学を比べる情報も能力も持っているとあまり思わない。


 決め手はブランドと口コミだ。


 だから東大に入るのも、AUに変えるのも同じようなことだ。


 AUの満足度一位を実感できていない同様、東大の教育が日本のトップだという評判も実感できていない。



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