2006年3月14日火曜日

中国の問題は人の管理にある

 今日日本の通常国会に相当する全人代(全国人民大会)全体会議が終わった。今日は全人代毎年定例の首相の記者会見が行われた。

 

 今年、温家宝首相がほとんどの時間を農村農民問題をはじめとする国内問題に使った。今までの政府が残してきた問題を解決する今の政府の使命だから、一番責任の思い政府ともいえよう。

 

 農村農民問題が中国の今最大な問題である。収入格差の拡大によって、社会が相当不安定な状況になってきていることも事実である。ところで、このような現状になったのは、s農村政策に問題があるというよりも、公務員の管理に大きな問題があるからと思う。

 

 政策が実行されない、政府からの金が農民の手には届かない、農民の声が政府に届かない。これは農村と農民の現状である。原因は政府と農民の間に大きな壁があるからである。

 

 その壁は現場からある程度のレベルまでの役人である。

 

 中国の公務員は汚職や資金の流用や無責任などの問題が目立つ。原因についてはいろいろな見方があるが、僕は法律がゆるいことと公務員の収入が低いことにあると思う。

 

 中国の公務員の仕事は決して楽ではないが、給料は高いとはいえない。公務員たちはどちからといえば生活するのにいっぱいいっぱいである人が多い。そこで、役人が握っている権力を睨んで、金を持っている人たちがその交換をしようと言い出す。

 

  このような誘惑が公務員にとってはきわめて多数ある。またばれても法律はあまいし、コネや金とかを使って裁判で刑を軽くしてもらうや、場合によっては無罪にしてもらうこともできたりするため、このような誘惑に乗ってしまう公務員が多い。

 

 これは中国の公務員の問題である。そして、中国のほとんどの社会問題の原因はここにあると思う。今一番目立っているのは農村農民問題だが、他の問題も大体同じだ。

 

 中国は昔からの人治国家。今までの歴代王朝は、(秦のような法治国家もあったが、)人治国家の治め方として、役人の管理と教育システムを作ることに莫大な力を入れてきた。それは科挙であり、科挙のいろいろな発展形である。

 

 今の中国は人治国家から法治国家への転身を望んでその努力をしている。この転換期にあるから、人治も法治も完璧にできていない。その両方をなるべくうまく融合させて国を治めようとしているが、やはり問題はたくさん出てきた。

 

 どっちをとるべきかの問題ではないと思う。法治は当然優れているだろうと言っても、歴史によって気づいてきた文化は変えられるものではない、人治は不可欠だ。その両者の間の最適解はきっとあるはずだから、それを速く見つけなければならない。

 



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