2005年9月4日日曜日

岡田克也にヤジ

 午後駅からの帰りで、雨が急に降り出して、巣鴨商店街の入り口のところの店で雨宿りしてた。そこで、この話題の東京10区の民主党候補の鮫島さんの選挙カーがきた。鮫島さんの名前とともに、民主党代表の岡田克也さんの名前も出された。そして講演の準備が始まった。
 結構雨宿りしていた人が多かったから、そのまま講演を待とうとする人も結構いた。僕も話を聞いてみようと思って、そのまま待っていた。
 準備は着々と進み、テレビ各局のカメラや警察も続々と到着して、スタンバイに入る。雨もだんだん止んできて、集まってくる人も増える。みんな、特におばさんたちは「岡田さんがくるんだ」とか言って、結構興味を示した。しかし、選挙カーがきて、準備が始まってから30分経っても、鮫島さんも岡田さんも現れない。待っている人のほとんどがお年寄りだから、疲れて帰ってしまう人もたくさん出てきた。
 テレビ局のカメラがさらに増え、そしてフジテレビの車の来た。レポーターとしてマイクを持っていたのは、石原良純だった。若い人たちが携帯で写真を撮り始めたが、おばさんたちはそんなに興味を示さなかった。準備始まって40分、ようやく鮫島さんが現場に着いた。
 鮫島さんが上に上ってきて手を振り始めたら、アナウンスの人が拍手を現場の聴衆に要請したが、ほとんど応じてくれる人がいなかった。やはりみんなが待っているのは鮫島さんではなく、岡田さんだ。そして、五分後、岡田さんが現場に着き、選挙カーの上に登ったら、大きな拍手が沸きあがった。
 岡田さんはちょっと疲れた顔をしていた。そして笑いがなく、ちょっと厳しそうな顔をして講演を始めた。年金がメインのテーマの講演だった。とにかく年金改革の重要性を訴えた。それなりに説得力のある話だったから、現場からの拍手も何回かあった。
 講演が終盤に入って、岡田さんの言いたいことがほとんどいったようだ。繰り返しと強調に入ったから、僕は帰ろうとしていた。そのとき、突然一人の30代のサラリーマン模様の男が現場に現れ、マイクに勝てるくらい大きい声でものすごい勢いでヤジを飛ばし始めた。こっちもいっていることがわかりやすくて、とにかく「年金改革をしてもどうやって維持していくのか?」「具体案は何も出せないから岡田克也はだめだ」の二点だった。岡田さんの顔がもっと厳しくなり、負けじと声を大きくした。対照的に後ろに立っていた鮫島さんはニコニコしていた。
 現場全員の注目は男にいた。そして誰もが講演よりもそのヤジを聞いていた。その中で岡田さんの話が終わった。各局のカメラマンもみんな男を見るが、誰一人カメラを向けようとしなかった。5分くらいヤジを飛ばし続けて、男は現場を去った。何人かは笑っていた。そしてみんな鮫島さんの話を聞き始めた。僕はマニフェストをもらおうと思って、スタッフを探していた。そしてやはりその男が気になり、マニフェストもらったら男を追いにいった。ちょうど寮までと同じ方向に男が行ったから。
 そして気づいたのは僕よりも早く、現場にいたスーツ姿の人たちが先に男を追っていた。私服警察だろう。その後ろで歩いてたら、何百メートル先に男はスーツの人たちに追いつかれ、囲まれた。そして男はまだ興奮したようで、何かを主張していた。僕がそこを通るとき、警察が住所などを聞いていた。10分くらい後、男が警察に謝って、警察が去っていたのを遠くから見た。
 ヤジを飛ばされるくらいなら、そのヤジで聞かれることをちゃんと答えてみたほうがいいと思う。厳しい顔をして見つめても支持は得られないだろう。



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